LIBRARY 08 — GEM NAMES
宝石名と鉱物名
その宝石、鉱物としては何者?
ルビーとサファイアは、じつは同じ鉱物です。
宝石の名前は、主に色や見た目のちがいで付けられた名前です。いっぽう鉱物の名前は、成分と結晶構造で決まります。そのため、名前のちがう宝石が、鉱物としては同じ種類、ということがよくあります。このページでは、宝石の名前を、鉱物の名前ごとにまとめました。
コランダム(鋼玉)
赤いものはルビー、それ以外の色はサファイア。中でも、ピンクがかったオレンジ色のサファイアは、特に「パパラチア」と呼ばれる。
ベリル(緑柱石)
色のちがいで、名前がまったく変わる代表。
クリソベリル(金緑石)
色が変わる石と、猫の目が光る石。
石英(クォーツ)
大きな結晶の水晶の仲間と、細かい結晶が集まった玉髄(カルセドニー)の仲間。
鉱物名石英
トルマリン(電気石)
1つの結晶の中で色が変わることも。
ざくろ石(ガーネット)の仲間
ガーネットは、よく似たいくつかの鉱物の総称。
スポデューメン(リチア輝石)
ピンクと緑の宝石になる。
ゾイサイト(灰簾石)
青紫の宝石と、ピンクの飾り石。
長石の仲間
光が浮かぶ石や、青緑の石。
オパール(蛋白石)
結晶をもたない(非晶質)宝石。
そのほかの宝石
鉱物名黄玉
その名前の宝石は、まだこの表にありません。
※ この表に載せているのは、この図鑑に収録している 60 種類の宝石名です(世の中の宝石の種類すべてではありません)。宝石名を押すと、図鑑のカードが開きます。
GEM OR MINERAL
宝石=鉱物、とはかぎらない
宝石の多くは鉱物ですが、そうでないものもあります。
「宝石」は、美しく、かたくてこわれにくく、めずらしい石につけられる呼び名で、使い道や価値から見た言葉です。いっぽう「鉱物」は、自然の中でできた、決まった成分と結晶構造をもつ固体のこと。見ている方向がちがうので、宝石でも鉱物とは呼ばないものがあります。
生き物がつくったもの
真珠は貝が、サンゴはサンゴ虫が、琥珀は木の樹脂がもとになってできたもの。真珠やサンゴの主な成分は炭酸カルシウム(CaCO3)で、霰石や方解石と同じつくりの結晶をふくみますが、生き物がつくったものなので、鉱物とは呼びません。
結晶になっていないもの
オパールは、二酸化ケイ素(SiO2)の小さな球が積み重なったもので、原子が規則正しく並んだ結晶ではありません。そのため、鉱物に準じる「準鉱物」として扱われます。黒曜石(天然ガラス)も同じなかまです。
岩石(鉱物の集まり)
ラピスラズリは、青い青金石に、方解石や黄鉄鉱などがまざった岩石です。1種類の鉱物ではなく、何種類かの鉱物が集まったものなので、鉱物の名前ではなく、岩石の名前になります。
ひとつの名前に、別の石が2種類
「ヒスイ(翡翠)」は、ひすい輝石が集まった「硬玉」と、透閃石〜緑閃石の細い繊維がからみ合った「軟玉」という、まったく別の2種類をまとめた呼び名です。日本で「ヒスイ」といえば、ふつうは硬玉のこと。
人がつくったもの
合成ルビーや合成ダイヤモンドは、天然のものと成分も結晶構造も同じで、「人工鉱物」と呼ばれることもあります。ただ、鉱物学の決まりでは、鉱物は自然の中でできたものだけ。正式な鉱物の種類には数えません。宝石としては「合成石」として、「合成」と表示して売られます。キュービックジルコニアのように、天然にはほとんどない人工の石もあります。
SAME NAME
宝石名と鉱物名が同じもの
ダイヤモンドやスピネルのように、宝石の名前と鉱物の名前が同じもの(またはほぼ同じもの)もあります。
誕生石の宝石が、鉱物としては何なのかは、誕生石一覧でも紹介しています。
MINERAL QUIZ
赤いルビーと、青いサファイア。鉱物としては、どちらも何?
LIBRARY
資料室
調べものに使える、10の一覧表。図や表で、ひと目で見くらべられます。