形状一覧

LIBRARY 03 — CRYSTAL SHAPES

形状一覧

柱状、針状、ぶどう状……。
鉱物の説明に出てくる「形の言葉」を、絵で見てみましょう。

鉱物の図鑑や標本のラベルには、「柱状」「ぶどう状」のように、形を表す言葉がよく出てきます。同じ鉱物でも、育った環境によって形が変わることがあり(晶癖)、形の言葉を知っていると、標本を見たときに「どう育ったのか」を想像する手がかりになります。

ONE CRYSTAL

結晶1つの形

一つ一つの結晶が、どんな形に育っているか。

柱状ちゅうじょう

結晶が一方向に長くのびて、細長い柱のような形になったもの。水晶の六角柱や、トルマリンの縦に筋の入った柱が代表的です。柱の太さや長さは、同じ鉱物でも育ち方によってさまざまです。

針状しんじょう

柱状の結晶がさらに細くなり、針のように見えるもの。輝安鉱の長い針状の結晶や、水晶の中に入ったルチルの細い針がよく知られています。もっと細く、毛のように見えるものは「毛状」と呼ぶこともあります。

板状ばんじょう

結晶が一つの方向にだけ薄く、平たい板のような形になったもの。重晶石の板状の結晶や、モリブデン鉛鉱(水鉛鉛鉱)のうすい四角い板がよく知られています。

鱗片状りんぺんじょう

とても薄い小さな板が、魚のうろこのように重なっている形。雲母が代表的で、劈開にそってうすくはがれる性質と結びついています。

骸晶がいしょう

結晶が急に育つとき、角やふちの部分だけが先に育って、面の中央がへこみ、階段のようなくぼみができた結晶。骨組み(骸)だけが残ったように見えることから、この名前が付きました。岩塩の骸晶がよく知られています。

HOW THEY GATHER

集まり方の形

たくさんの結晶が、どんなふうに集まっているか。

群晶ぐんしょう

たくさんの結晶が、母岩などの土台から、いっせいに生えるように集まったもの。水晶やアメシストの群晶が代表的で、鑑賞用の標本として人気があります。

放射状ほうしゃじょう

針状や柱状の細長い結晶が、一点から外へ向かって、花火や菊の花のように広がって並んだ形。輝安鉱やソーダ沸石の放射状の集まりがよく知られています。

繊維状せんいじょう

とても細い糸のような結晶が、平行に束になって集まった形。絹のような光沢(絹糸光沢)をもつことが多く、繊維石膏や温石綿(クリソタイル)が代表的です。

樹枝状じゅしじょう

木の枝やシダの葉のように、枝分かれしながら広がった形。自然銅の樹枝状の結晶が有名です。マンガン(Mn)の酸化物が岩の割れ目にしみこんでできた、植物の化石のような模様(しのぶ石)も、樹枝状の代表例です。

ワイヤー状わいやーじょう

針金のように、細く長く、くるくると曲がりくねって育った形。自然銀の「ワイヤーシルバー」が代表的で、ほかに自然金や自然銅でも見られます。

ぶどう状ぶどうじょう

小さな丸いふくらみがたくさん集まって、ぶどうの房のように見える形。孔雀石や、名前の由来にもなったぶどう石によく見られます。中は放射状の結晶が集まった構造になっていることが多いです。

腎臓状じんぞうじょう

ぶどう状よりも一つ一つが大きく、腎臓(じんぞう)のように、なめらかに丸くふくらんだ形。赤鉄鉱の腎臓状の塊がよく知られ、英語では「キドニー・オア(腎臓の鉱石)」と呼ばれます。

鍾乳状しょうにゅうじょう

鍾乳洞のつらら(鍾乳石)のように、上から垂れ下がって育った形。しみ出した水から少しずつ鉱物ができて伸びていきます。菱マンガン鉱の鍾乳状のものは、輪切りにするとピンクの同心円の模様が見えて美しいことで知られています。褐鉄鉱などにも見られます。

OVERALL LOOK

全体の様子

結晶の形がはっきり見えないときの、全体の見た目。

塊状かいじょう

一つ一つの結晶の形がはっきり見えない、かたまりの状態。細かな結晶がぎっしり集まっていて、見た目には一つのかたまりに見えます。黄銅鉱などの鉱石は、塊状で見つかることが多いです。

粒状りゅうじょう

目で見える大きさの小さな粒(結晶)が、たくさん集まった状態。岩石の中のかんらん石やざくろ石は、粒状で見つかることがよくあります。

土状どじょう

とても細かい粒が集まって、土のようにやわらかく、ぼそぼそした状態。光沢もほとんどなく、こうした輝き方を「土状光沢」といいます。カオリン石や褐鉄鉱などによく見られます。

MINERAL QUIZ

菱マンガン鉱の「鍾乳状」のかたまりを輪切りにすると、どんな模様が見える?